『スティグマタ‐愛痕‐』上下
『スティグマタ‐愛痕‐』上下
作者:高橋秀武
出版社/発売年:ホーム社/2021
媒体:漫画
◇あらすじ(HP*1より引用)◇
警視庁特捜六係・朝子巡査は、殺人現場に残された死者の『残留思念』に反応し、死者の傷とその苦痛を自身の体に再現してしまう特異体質の持ち主。目付け役の黒岩警視とともに、その体質を使った捜査に日々励んでいた。
そんなある日、黒岩の元妻・真理が殺されたという知らせが入った。黒岩は彼女の最期を知るために、朝子を連れて殺人現場に向かう。
そこで真理の残留思念に反応した朝子は、背中に突然現れた傷から大量の血を流して倒れこんでしまう。朝子が見た、真理の消えゆく意識に現れたのは彼女の元夫・黒岩の顔だった。
それから朝子の中に灯った、ある“思い”──それは、真理の残留思念なのか、それとも……?
◇作品キーワード◇
性描写淡/同意あり
シリアス/ミステリー/微グロ
社会人/警察/??×20代/黒髪ショート/茶髪ミディアム
以下ネタバレを含みます
◆◆
まとめようとして初めて知ったんですが、非BL誌で連載されていた『スティグマタ-聖痕捜査-』*2の続編という形なんですね……⁉ 慌てて購入して読みました。設定描写が洋画ぐらいあっさりしてると思ったらそういうことだったのか……。これを読まなくても今作は読めますが、設定や世界観がしっかり理解できるので、よければ事前購入をオススメします。
元々が非BL誌だったためか、愛が主軸というよりは、お話の中で生まれた感情が恋愛になったような、後から育まれた感情のように感じます。黒岩の元妻が殺されたことで他人の過去と現在の朝子の感情が交わって、本当の気持ちが自分でも分からなくなるという展開が自然で感情移入できました。その朝子の困惑と黒岩さんが淡々と自分の気持ちや考えを吐露していく様の対比が面白いです。
刑事もののため、血の表現や犯罪描写が含まれます。特に、事件が再現され血が噴き出していくシーンなどしっかりと描かれているため、苦手な方は注意です。
平面構成のような綺麗な画面が、話の雰囲気とマッチしていて、ノイズがなく読みやすいです。
*1:スティグマタ―愛痕― 上/高橋 秀武 | 集英社の本 公式
*2:スティグマタ—聖痕捜査— 1 | ジャンプBOOKストア!|無料マンガ多数!集英社公式電子書店 ※公式HPが不明だったため電子書籍サイトを引用しています