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オタクのメモ

『ボーイミーツマリア』

 

『ボーイミーツマリア』

 


作者:PEYO(ぺよ)

出版社/発売年:プランタン出版/2018

媒体:漫画

 

www.c-canna.jp

 

◇あらすじ(HP*1より引用)◇

演劇部のマドンナ。彼女は、男でした――。

部一の実力派美女(?)×おちこぼれ部員

 

幼い頃からヒーローに憧れる大河は、高校に入学し運命の女の子と出会う。
その相手は、演劇部のマドンナ・通称「マリア」。
公演で一際目立つマリアに一目惚れした大河は、出会ったその日に自分のヒロインに
なってくれと告白するも、あえなく玉砕。
評判の美女は実は男だった――。

 

 


◇作品キーワード◇

全年齢/同意なし/犯罪描写含

せつない/トラウマ

同級生/生徒/10代×10代/金髪ミディアム/黒髪ショート

蔑称の意図的使用あり

 

 

 

以下ネタバレを含みます
◆◆◆

事前情報なしで読んだため表紙やタイトルからイメージしていたリリカルさと中身の違いに驚きました。10代ならではの青さや幼さと2人の抱える過去の傷が相まった重い展開が読み応えがあります。

これ、すごくカテゴリ分けが難しかったです……。メインの2人にキス以上の性的接触はないのですが、キーワードに並んでいるようなトラウマ・同意なし・犯罪描写が他の場面で含まれています。また、蔑称がたびたび登場します。終盤に意図があり必要な表現だったと分かりますが、それまでは読むときの心的拒絶を強く感じるかもしれないです。優しい物語を好む方は要注意です。

蔑称を用いたからかいをしていた周囲の人物の言動が、トラウマ要因だと知り哀れみに変わる瞬間の嫌さがリアルです。それに対しての大河の気づきの言葉が個人的に一番好きなシーンです。

最初は調子のりで情けなさも感じた大河が、徐々にたくましく、かっこよく見えてくるのが不思議ですね。今後の2人がさらにどのように成長していくのか続きが気になる作品でした。